実績ゼロからどう始めた?みんなの「はじめの一歩」を大公開!

「ライターとして初めての仕事って、どうやって取ればいいんですか?」

そんな質問を受けて、「そういえば、みんな最初の一歩はどう踏み出したんだろう?」と気になったライターマガジン編集部。そこで、「実績ゼロからライターになったきっかけ」について、Xの皆さんとライター研究所のメンバーを対象にアンケートを実施しました。

今回は、寄せられたリアルな体験談の中から、仕事を得たきっかけや最初に取り組んだ案件の内容を中心に、みなさんの「はじめの一歩」をご紹介します!

最初の仕事はどこで得た? アンケート結果から見えるリアル

まずは、「ライターとして最初の仕事をどこで得たのか?」という設問の結果。

最も多かったのは「クラウドソーシング」で35%。次いで「知人の紹介」が30%でした。さらに「ライター講座からの紹介」が11%、「前職経由」が7%の回答がありました。これらをすべて「知人からの紹介」とみなすと、実に48%。つまり、約半数が人とのつながりを通じて、ライターとしての最初の仕事を手にしていたことがわかります。

この結果を受けて、「思ったよりクラウドソーシングが少ない」と驚いた声も多く聞かれました。アンケートを始めた当初は、「クラウドソーシングが50%以上を占めるだろう」と予想していた人が多かったのです。

ただし、今回のアンケート回答者は、SNS公募も行ったものの、中心はライター研究所のコミュニティメンバー。編集プロダクション出身やマーケティング会社での実務経験を持つ人も多く、一般的なライター層とはやや属性が異なる傾向があります。そのため、他の層を対象に同様の調査を行えば、クラウドソーシングの比率がもっと高くなる可能性があります。

興味深いのは、「営業・ネット応募」も13%あったことです。これはクラウドソーシングや紹介を通さず、自らネット上の募集や雑誌の公募欄を見て応募した「自力営業型」の人たち。自分から動いた結果、チャンスをつかんだタイプと言えるでしょう。

さらにレアなケースとして、「noteで発信していたら『書いてくれませんか?』と声をかけられた」という人も。これがそのまま初仕事につながったという、非常にユニークな事例もありました。

こうして見ていくと、クラウドソーシングやネット応募、そして人づての紹介、いずれのルートからも「はじめの一歩」は開かれていることがわかります。ただし今回の結果は、あくまで限定された母集団によるもの。全体像を示すものではありませんが、それでも「知人の紹介」がこれほど多かったのは印象的でした。

自分のこれまでの人間関係や経験が、思いがけない形で最初の仕事に結びつくこともある。そんな気づきが詰まったアンケート結果となりました。

街コンで出会った社長から、まさかのライター採用!

今回のアンケートの中でも、ひときわユニークだった事例をご紹介します。

「街コンでナンパした相手がイベント会社の社長で、そこから仕事をもらいました。街コン関連のコラムや連載小説まで書かせてもらいました」

なかなかすごい出会いから、ライターとしてのキャリアをスタートさせた方がいました。

最初は「本当に書けるの?」と疑われたものの、日頃から継続していた婚活ブログの実績が評価されたとのこと。実際に、PV数や読者の反応などをしっかり提示していたそうです。

何より印象的なのは、その度胸と行動力。ブログで自分の得意分野を発信し続けていたことも含めて、まさに「実績ゼロからの突破劇」と呼ぶにふさわしいエピソードでした。

最初に受けた仕事内容は?

アンケートの結果、最初に受けた仕事で最も多かったのは「SEO記事」で、全体の約4割を占めていました。次いで「インタビュー記事」「サービス紹介記事」「取材記事」「コラム」などが続き、幅広いジャンルでのスタートが見られました。

中でも注目すべきは、いきなり「ブックライティング」に挑戦していた人が7%もいたという点です。未経験の状態から書籍制作に関わるというのは、かなりハードルの高い仕事。それだけに、印象に残るスタートを切った方が多かったようです。

ブックライティングが初仕事!は、全員「知人からの紹介」

「初めての仕事がブックライティングだった」と回答した方々に共通していたのは、すべて知人からの紹介がきっかけだったという点です。実際に取り組んだ仕事内容は、どれも本格的なものばかりでした。

  • 営業マン向けの書籍を、知人の営業担当から依頼されて執筆。会話を録音し、文字起こしした内容を原稿に仕上げた。
  • あらかじめ企画と目次が用意されており、編集担当とともに取材を行いながら執筆。
  • ビジネス書籍全60項目中、5項目の執筆を担当。

いずれも、ライター未経験者に任せるにはかなりハードルの高い内容であり、紹介者側の任せてみようという判断には相当な度胸が感じられます。そして、その期待に応え、しっかりと書き上げたライター側の実行力も見事です。

信頼があってこそ成立した、まさにチャレンジングな初仕事のエピソードでした。

クラウドソーシングからキャリアを築いた事例

クラウドソーシングをきっかけに、着実にキャリアを広げていったライターたちのリアルな声をご紹介します。

  • ランサーズで募集されていた大手メディアの企画記事に応募し、ネタ出しから執筆、入稿までを一貫して担当。その後も2年間にわたりコラムの連載を続けました。記事はすべて記名記事で掲載されていたため、記事を読んだ企業から直接依頼を受ける機会を得ることもできました。最初から記名記事を書けたのは、本当にラッキーでした。
  • クラウドワークスで文字単価1.1円の案件に応募し、採用されたのがライターとしての第一歩。いわゆる「○○選」といったランキング系の記事で、継続的な執筆経験を重ねることができました。
  • 初仕事は文字単価0.2円という、いわゆる“奴隷案件”でした。でも、とにかく褒めてくれて、フィードバックも丁寧。すぐに企画やディレクションの仕事まで任せてもらえたのと、実績開示もOKだったので、踏み台としては最高の案件でした。
  • 食べ物に関する個人ブログで、構成・リサーチ・執筆(約3000字)・画像選定・WordPress入稿までを一通り担当。文字単価は0.2円と激安だったものの、クライアントはとても丁寧で、WordPressの使い方や執筆の基礎が学べたので、トータルではありがたい案件でした。
  • 美容系のSEO記事だったと思います。初心者大歓迎 と書いており、文字単価は1円だったと記憶しています。
  • IT系の解説記事や近所のカフェスポットを紹介する記事を書きました。最初は単価300円の記事を書くのに半日かけていた気がします。

たとえ最初の報酬が低くても、そこで得た経験や信頼が、次のステップにつながっていく。そんな前向きな実例が多数寄せられました。クラウドソーシングは、うまく活用すれば確かな実績づくりの場になることがわかります。

募集に自ら飛び込んでつかんだ初仕事

何の実績もない状態から応募という、チャレンジングな人たちのエピソードをご紹介します。

  • 直接「応募」したわけではなく、私のnoteを読んだ編集者から「うちの媒体で書きませんか?」と声をかけられた。そこから企画を自ら立てて提案し、初めての取材仕事に挑戦。
  • 子育て中に「何か仕事をしたい」と思い、ある編集プロダクションのライター募集に応募。しかし選考には通らず落選……と思いきや、後日、別案件として、医師監修の健康本のライティング依頼が届きました。それも1冊まるごと。
  • 募集されていた、団地の中にあるオシャレカフェの取材と記事制作。
  • SEO用のミニサイト(ペライチのようなもの)の記事執筆。

いずれの事例も、とにかくアクションをしたことが、ライターとしての大きな一歩につながっています。「実績がないから」と尻込みするのではなく、一歩踏み出すことの大切さを感じさせてくれるエピソードです。

ライター講座がきっかけで、仕事につながることも

ライター講座を受講したことをきっかけに、実際の仕事へとつながったという声も多く寄せられました。具体的には、以下のような事例がありました。

  • 採用ページに掲載する社員インタビュー記事の執筆
  • 某住宅情報メディアでの企画・記事執筆(13年前のため、取材は電話やメールで対応)
  • 講座を受講後、登壇していた先輩ライターが運営するブログで記事を執筆し、それを実績として活用
  • 地元の子育て情報サイトが実施する講習を経て、子ども向けイベント情報の記事を執筆しライターデビュー

講座の利点は、講師や編集者から直接声がかかって仕事につながるケースがあることです。

「数十人の受講者に作品見せてと声をかけても、実際に後日作品を提出してくれるのはほんの数名。でも、その数名には今でも関係ができて、仕事を依頼し続けています。」という、講師側からのリアルな証言もありました。つまり、実績ゼロでもやってみたいという気持ちを形にし、声をかけられたときにチャンスを逃さず応える。その行動こそが、次のステップにつながる鍵になっているのです。

スタート地点は人それぞれ!恐れずに一歩を踏み出そう!

クラウドソーシング、知人の紹介、note、講座、そして営業――ライターとしてのスタート地点は人それぞれ。どこから始めても、それは間違いではありません。

大切なのは、自分に合った方法を見つけて、はじめの一歩を踏み出すこと。今回ご紹介したリアルな体験談を通じて、その一歩が確かに未来につながっていくことが伝わってきました。

この記事が、あなたの「はじめの一歩」のヒントになれば嬉しいです。応援しています!

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