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監修者や専門家が無料で探せる「メディチョク」ってどんなサービス?開発の経緯や今後の展望も

インターネットやSNS上には様々な情報が溢れています。そのような中で本当に正しく、新しい新鮮な情報を私たち消費者が手に入れることはどんどん難しくなっています。しかし、実は、情報を発信する企業やメディアの皆さんも消費者の耳に届くような方法を試行錯誤しています。消費者の関心を引く記事が、実はフェイクニュースで、企業やメディアが一瞬で信用を失ってしまうこともあるので、より正しい情報作りも求められています。

同じことはライターの皆さんにも当てはまるのではないでしょうか。個人で活動されることが多いライターの皆さんにとって、企画にあった適切な専門家へのインタビューを取り付けることはそう簡単なことではありません。

そのような皆さんのお悩みを一気に解決するのが「メディチョク」です。サービス提供元である株式会社Enjinの事業責任者・寺崎さんと、メディアリレーション業務を行う栗原さんに取材し、機能や使うメリット、今後のサービス展開などを詳しく伺いました。


(写真左から)メディアリレーション業務担当:栗原さん、事業責任者:寺崎さん




よりホットな情報が簡単に手に入る画期的なサービス

「メディチョク」がどのようなサービスなのかを教えてください

寺崎:「メディチョク」は、自社の商品やサービスの知名度を高めたい企業の広報担当者の皆さん(以下「専門家」)と、読者や消費者にお届けする情報を探しているメディアの皆さんとをマッチングするサービスです。

「メディチョク」に登録されている専門家には、お医者さん、弁護士さん、会計士さん、税理士さんなどにも多数登録いただいています。企業の広報担当者の方もいらっしゃいます。これらの専門家の皆さんにとって、テレビや新聞、Webなど、多くの方が目にする「メディア」に登場する機会を得ることは知名度の向上に役立つ場所です。また、専門的な知識をより多くの方々にお伝えしたいという気持ちで、積極的にメディアでアピールすることを希望される方もいらっしゃいます。

一方、情報を掲載するメディア側でも情報の信頼性を高めるために様々な分野の専門家への取材や監修を必要とするケースが増えてきました。例えば、冬になると流行するインフルエンザの予防策とかはインターネットに様々な情報が掲載されていますが、お医者さんのコメントがあると情報の信頼性が高まります。

専門性を生かしたい専門家の皆さんと、より正しい情報の発信をしたいメディアの皆さんを必要な時にいつでも直ぐにマッチングすることができる利便性の高さも「メディチョク」が多くの皆さんにご支持をいただくことができている理由の1つだと思います。

登録方法や利用料を教えてください

栗原:メディチョクには情報を発信する側の専門家とこれらの情報を掲載するメディアの2種類のユーザーが存在します。専門家側の皆さんは有料ですが、メディア側の皆さんには無料でサービスをご利用いただくことができます。いずれの場合にもサービスの利用には、アカウント登録が必要です。

メディア企業に所属されていないフリーランスのライターさんには、公式サイトの「メディアの方はこちら」をクリックすると表示されるメディア側のプラットフォームからご登録頂くようにお願いしています。

氏名やメールアドレス、電話番号といった個人情報の他に、会社名や役職、メディアのURLを記載する項目があります。フリーランスのライターさんは会社名の項目に「フリーランス」と入力し、メディアのURLにはポートフォリオのURLを記載してください。

活動実績が分かるものであれば、ポートフォリオの形式は問わず、SNSの運営経験などを提示いただいても構いません。メディアの編集部に属しているライターさんも登録できるので、ぜひお仕事にご活用ください。

利用開始後はSNSのように、気になった専門家に「フォロー」「いいね」ができ、アプローチが可能です。「コンタクトを取る」をクリックするとチャットルームが開き、専門家と直接やり取りができます。

「欲しい情報」を持つプロとメディアをつなぐサービスを開始した経緯をお聞かせください。

寺崎: 株式会社Enjin全体ではこれまでに、6,000社以上のお客さまからPRのご依頼をいただき、企業やサービスの認知や知名度を高めるお手伝いをさせていただきました。しかし、本格的なPR活動にはどうしても多額の費用が発生してしまうために、せっかくの素晴らしいサービスの認知度を高めることに躊躇を感じられるお客さまもいらっしゃいました。

消費者が欲しいと思うようなサービスをもっと手軽に、そしてできれば低コストで提供することが私たちの使命ではないか。どうすればそのような理想を実現できるかと社員が一丸となって知恵を絞って誕生したサービスが「メディチョク」です。

メディチョクの特徴や得意とする情報分野を教えてください

栗原:幅広いメディアのニーズに応えたいと思っているので、メディチョクでは専門家の職種を絞っていないことがまず特徴として挙げることができると思います。医療・美容関係はメディア側のニーズが底堅いですね。最近は物価高への意識の高まりを反映して、ファイナンシャルプランナーさんや衣・食・住に関する知見をお持ちの専門家の方の引き合いが増えています。企業経営者の方が自ら自社の製品やサービスをアピールされたいという方や企業もいらっしゃいます。




必要なタイミングで1次情報を探せる

メディアが「メディチョク」を利用するメリットを教えてください。

栗原:メディア側のメリットは、取材先を探す負担が減ることです。企画に必要な取材相手を探し、依頼するのには労力がかかりますよね。

やっとのことで取材相手を見つけたとしても、引き受けてもらえないケースも少なくありません。メディアの皆さんの取材効率を高めることができるのも、「メディチョク」の強みです。

メディチョクに登録している専門家の皆さんは専門性には自信をお持ちの皆さんばかりですので、取材への対応に前向きの方が多いです。また、絞り込み検索精度が高いことも特徴です。

例えばエステに詳しい女性の専門家を探している場合、検索画面に「エステ 女性」と入力するだけで候補を絞れます。

登録されているクライアントのアイコンをクリックいただければ、保有資格や過去のメディア掲載履歴などのプロフィールの閲覧も可能です。

会社概要や撮影協力の可否といった取材に必要な情報もチェックできるので、依頼のミスマッチを防げます。もちろん、条件が合った場合にはそのまま取材依頼も可能です。

検索する以外に、情報を探す方法はありますか?

栗原:検索以外には、掲示板のような使い方もできます。メディチョクの「募集ネタ」を投稿する機能を使うと、希望の条件にマッチする専門家を集められます。

メディアが取材相手を探すのは、企画が決まっている場合だけではありませんよね。例えば「見た目がユニークな商品を紹介してみたい」など、企画がはっきりしていない段階でも、募集をかけられます。

募集ネタのフォーマットには、「急募」「調査のみ」「高確率掲載」のオプションを追加できるので、調査のみの利用も可能です。募集の締切日も自由に決められるため、企画を練るツールとしても活用できます。

メディア側が希望に合った情報を探せるよう、工夫していることを教えてください。

栗原:専門家のページに「会社について」「メンバー」「プレスレター」「掲載メディア」の項目をご登録いただくようにしてありますので、メディア側が必要な情報を盛り込むようにしています。

「会社について」の項目では、会社概要やイチオシの商品・サービスなどの確認が可能です。「メンバー」「掲載メディア」をクリックすると、クライアントのパーソナル情報や、これまでのメディア露出実績が表示されます。

「プレスレター」はブログのような機能に近く、クライアントの考え方や活動などを自由に発信していただいております。ご依頼に迷う場合は、ひとまず「フォロー」しておき、プレスレターを見てから判断するのも手です。

他にはありますか?

寺崎:運営事務局でのサポート体制にも力を入れています。具体的には、専門家側に「カスタマーサクセス」、メディア側に「メディアリレーション」の担当チームが対応する形です。

「カスタマーサクセス」が専門家と定期的に面談し、検索画面だけでは分からない人柄などの深い部分を把握します。カスタマーサクセス部が吸い上げた情報をメディアリレーション部と共有し、メディア側の監修者探しに活用する流れです。

できる限り詳しい情報を記載していただいていますが、プロフィールページだけで相性のいい専門家を見抜くのには限界があります。そのためメディアリレーション部がパイプ役となり、ときには「ご希望の条件でしたら、このような方がいらっしゃいますよ」と候補の専門家を複数名ご紹介するケースもございます。




「メディアがモテるマッチングアプリ」が目標

今後、どのようなサービス展開を考えていますか?

寺崎:特に力を入れたいのは、メディア側のユーザビリティ向上です。マッチングアプリのように、メディアが質のいい専門家を探して、依頼できる状態にしていきたいと思っています。

メディア側の手間を減らし、もっとライトに専門家とやり取りができるようなシステムを検討中です。

例えば、「企画が思いつかないから、ヘルプしてください」と投げかけると、専門家側から「今は花粉症のシーズンだから、このような企画はどうですか?私、監修します!」と返ってくるようなイメージです。

現時点で1,200ほどのメディアに利用していただいておりますが、さらに登録数を増やして「メディア担当者にはなくてはならないツール」を目指します。

読者へのメッセージをお願いします。

栗原:メディチョクは、ライターさんにこそ使っていただきたいサービスです。メディア側は無料で利用できるので、登録するデメリットはゼロといえます。現在、システムの大幅な改修を予定しているのと、さらに今後、ライターさんにとってメリットが大きい仕組みも考えております。多くのライターさんからのご登録、お待ちしております。




提案力のあるライターを目指すなら「メディチョク」を

栗原:様々な分野の専門家が集うメディチョクは、取材相手や監修者を探すメディアの強い味方です。ライターにとっては提案の武器となり、仕事の幅も広がることでしょう。

「メディアの負担を減らしたい!」という運営側の思いも印象的でした。まだご利用いただけていないライターさんにこそぜひご利用いただき、メディチョクの強さをぜひ直接感じていただきたいです。

▼メディチョクへのご登録はこちら
https://www.y-enjin.co.jp/medichoku/media/





TEXT:伊藤サクラ

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