• ホーム
  • スキルアップ
  • 今からでも遅くないセルフブランディング!坂本翔氏+D(ディー)氏に聞く目からウロコのインスタ活用術

今からでも遅くないセルフブランディング!坂本翔氏+D(ディー)氏に聞く目からウロコのインスタ活用術

ライターが活用するSNSといえば、InstagramよりもTwitterというイメージの編集部。Instagramは画像投稿がメインであり、ライターとの親和性は低いはず……。しかし、よくよく考えてみるとユーザー数も多く、さまざまな機能を備えているツールであり、実はライターにも役立つSNSなのかもしれない。そこで、『集客から採用、ブランディング、D2C1まで Instagram活用ワザ100』(宝島社)を出したばかりのInstagramのプロ、坂本翔氏とD(ディー)氏に詳しく話を聞いてみました。

坂本 翔(さかもと しょう)氏
起業家・ビジネス書作家。23歳でSNSコンサルティング会社を創業。中小企業から大企業までさまざまな業界のSNS施策を担当しつつ、SNSマーケティングに関するセミナーや企業内のSNS研修、学生向け起業講演などを行う。著書に『Facebookを「最強の営業ツール」に変える本』、『Instagramでビジネスを変える最強の思考法』(共に技術評論社)、監修書に『SNSマーケティング大全』(ぱる出版)などがある。
Instagramアカウント:https://www.instagram.com/genxsho/
D(ディー)氏
フォロワー300万人超のインスタグラマー。学生の頃にInstagramアカウントを開設。国内だけでなく世界中からフォロワーを集め、「アルマーニ」 や「プラダ」などからファッションショーの招待状が贈られるインスタグラマーに。現在は企業SNS のコンサルティングや、保護猫活動にも注力している。著書に『僕のインスタが200万フォロワーになった理由 Instagramで人生が変わる』(技術評論社)、『間違いだらけのInstagram』(アスコム)がある。
Instagramアカウント:https://www.instagram.com/d_japanese/

Instagramは投稿そのものがクリエイティブで、自分の作品

坂本氏とD氏

――お二人はInstagramと日々どのように向き合っているのでしょうか。

坂本:コンサルタントとして企業のSNS運用に携わっているため、自身のアカウントではフォロワーを増やすことに意識を向けていません。かなりリラックスしているというか。仕事で考えたことをストーリーズで吐き出して、反応が良かったものはフィードに投稿したり、よりビジネスに関連した内容はFacebookへ投稿したりしています。まずはInstagramで個人のすべてを出した後に、それ以外のSNSの特性に合った内容を投稿するようなスタンスで向き合っています。

坂本氏のInstagramアカウント

D:私は海外の人たちに喜んでもらえるようなアニメやゲームなどの日本のカルチャーにまつわるコンテンツを中心に投稿しています。Instagramでは約300万人のフォロワーがいますが、自分が好きなものに絞って投稿することを心掛けています。企業からPR案件の依頼もいただきますが、自分が魅力を感じないものは無理をして受けないようにしています。自分が本当に良いと思えるものだけを真剣に紹介することで、企業ともお互いにWin-Winな関係を築けると思っていて。自分が好きなものかどうか、納得できるクオリティかどうかを意識しながら運用しています。

D氏のInstagramアカウント

――うまくいったと感じた投稿事例があれば教えてください。

D:昨年、Dellさんとのコラボで投稿した動画が非常に好評でした。スケジュールがタイトで、いくつかの制約もありましたが、その投稿を見た他の企業からも同じような動画の依頼が寄せられ、作って良かったと感じました。Instagramでは投稿そのものがクリエイティブであり、作品として認識されることを改めて実感しました。

Instagramは告知ツールではなくメディア!“人となり”を伝える投稿でセルフブランディングを

――フリーライターはInstagramをどう活用していくのが良いでしょうか。

坂本:ダイレクトに集客につなげるものではなく、自分自身の人となりが分かるような投稿を心がけることだと思います。私もライターさんへ発注することは多いですが、一緒に仕事をする上で信頼関係は欠かせません。投稿を通して人柄が見えることで「こんな人なら信用できそうだし、仕事を頼んでみようかな」と思ってもらえると考えています。また、今関心があることやライフスタイルを投稿することで自身のブランディングにもつながります。私自身もライターさんがどんなセンスの持ち主か、何に興味があるかなどをチェックした上で発注していることが多い気がします。

実際の運用のポイントとしては、ポートフォリオや実績を別サイトへ誘導するよりも、ハイライトにまとめたり、フィードのトップに固定したりする方がクライアント側からは見やすいと思いますね。

D:誰に向けているのかを意識して運用することも大事だと思います。仕事の獲得に繋げたいのであれば、クライアントが見たときの印象を優先することが求められますよね。例えばキャプションなどの文章、コンテンツそのもののクオリティが低ければ、一緒に仕事をしたいと思ってもらうのは難しいのではないでしょうか。ただ投稿すれば良いというわけではなく、そういった点に気を配る必要もあると思います。

また、ライターさんの得意分野はやっぱりライティングですから、自分が興味のある分野と掛け合わせてコンテンツを作るのも面白いかもしれません。私だったら興味のあるフィギュアについて、意外と知られていないその作り方などを発信すると面白いかなと思います。Instagramを自分のメディアだと考えて、世の中へ発信してみても良いのではないでしょうか。

――Instagramを活用する中で陥りやすい失敗や気をつけたいことを教えてください。

坂本:キャプションがうまく活用されていないケースが多く見られますね。Instagramのメインはもちろん画像ですが、キャプションも画像に足りない情報を補足する大事な要素です。コンテンツの意図を伝えようと思ったら、キャプションもしっかり活用する必要がありますから。その上でしっかり読み手に伝わるような書き方をするべきだと思います。

私がよくチェックするのは行間の使い方です。改行するのはもちろんですが、話の切れ目などでは行間をしっかり空けること。デフォルトの機能では1行分しか空けられませんが、アプリを使ったり、アスタリスクなどのマークを入れたりすることで数行空けられます。パッと見たときにスムーズに読めることを意識してほしいですね。

投稿に「時候の挨拶」はいらない!

実は大手企業でも、うまく活用できていないケースは多い印象です。キャプションの出だしに時候の挨拶が入り、伝えたいことが端的に分からない投稿もよくある失敗パターンです。また、一方的な発信に終始していたり、読み手のことを考えていない投稿だったりというパターンもよく見られます。Instagramはコミュニケーションを通して、ファンになってもらうためのツールですが、それができているケースは少ないんですよね。広告ツールのひとつだと思わず、双方向的なメディアであることを認識して運用することも大切です。

Instagramは自分らしさを伝えられるSNSだから、ライターにこそ使ってほしい

――今回発売された『Instagram活用ワザ100』のこだわりポイントをお聞かせください。

『集客から採用、ブランディング、D2Cまで Instagram活用ワザ100』(宝島社)

D:フルカラーで、イラストや写真をふんだんに使っている点です。おかげでずいぶんと読みやすくなっていると感じています。お手本となる実例を豊富に掲載していて、ただ順番に紹介していくだけでなく、初歩的なテクニックから細かく段階を踏んで解説していく構成にしているのもポイントです。初心者の方はもちろん、Instagramに慣れている方でも、新しい気づきやインスピレーションが得られるんじゃないかと思っています。

企業などの実例をフルカラーで分かりやすく紹介している

坂本:とにかく実例を多く取り上げたところですね。誰もが知る大企業から、個人のインフルエンサーまで私たちが推薦する22の成功事例を掲載しました。これまでのInstagram活用本はどうしても抽象論に陥りがちでしたが、今回の書籍では後半のほとんどを事例に割いたので、参考にしてもらえる“活用ワザ”がたくさんあると自負しています。

――最後に、読者へメッセージをお願いします。

D:ライターさんは世の中のさまざまなことを分かりやすく伝えてくれるプロです。そういう意味では、私たちのような素人よりもInstagramをうまく運用できる可能性は大きいと思います。ぜひ思い切って挑戦してみてほしいですね。

坂本:Instagramはその人らしさを伝えられる機能が豊富にあるSNSです。フィードだけでなく、ストーリーズやリール、ライブ配信と見せ方がたくさんあります。フリーライターも個人として活動しているのであれば、経営者のように自分らしさを伝えていくことは必要です。実績をアピールしたいのであれば自分のホームページやポートフォリオを見てもらえば良いのですから、Instagramでは人となりや人間味のような部分を伝えていくと良いと思います。結果として信頼感が生まれ、新しい出会いや仕事にもつながっていくのではないでしょうか。

自分の魅力や個性を発信する場として活用してみよう!

今回のインタビューで印象的だったのが、Instagramは投稿そのものが自分の作品であり、コンテンツであるということ。活用次第で、自分自身の魅力や個性を効果的にアピールしていけるSNSだと感じました。一方的な告知ツールではなく、自分らしさを伝えるブランディングのツールとして活用してみてはいかがでしょうか。

この記事を書いた人

宮崎や周辺エリアの取材はおまかせを!

みすみぞのいずみ

みすみぞのいずみ

ミスミゾノイズミ
ライターの情報はこちら

あなたにおすすめの記事